2021年4月に米アカデミー賞を受賞したユンヨジョンさん出演の映画「ミナリ」を観覧してきましたが、ユンヨジョンさんの役柄がとても印象的で、もっと「ミナリ」について色々知りたいと思ったので私なりに調べてみました。
映画「ミナリ」の内容や映画の題名にもなっている「ミナリ」の意味にも触れながら、映画の内容感想や考察についてご紹介していきたいと思います^^
もくじ
「ミナリ」映画の題名のミナリの意味とは?
映画「ミナリ」を観てきました。ミナリ(セリ)を食べたくなった人に、新大久保「美名家」のミナリジョン(セリチヂミ)をおすすめしたいと思います。#ミナリ pic.twitter.com/TI2kFc2gaI
— 八田靖史@『目からウロコのハングル練習帳 改訂版』好評発売中 (@kansyoku_nikki) March 24, 2021
映画の題名にある「ミナリ」というのは、韓国語でセリ(芹)のことです。
芹はたくましく地に根を張り、1年のうち春と秋に旬をむかえますが、2度目の旬が最もおいしいことから、子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きるという意味がこの映画「ミナリ」には込められていたのですね。
日本でセリは、春の七草粥として食べる植物のひとつ、というイメージですが、韓国で「ミナリ」は日常でよく食べられています。
「ミナリ」のチヂミや、「ミナリ」のイカ和え、海鮮スープに「ミナリ」を入れたり…と、日本でよく食べられている水菜や春菊に近い感覚でしょうか。
「ミナリ」は劇中でもユンヨジョン氏演じる祖母が言っているとおり、雑草のようにたくましく育ち、身体にもいいことから韓国では日常から重宝されている葉物野菜です。
「ミナリ」には高血圧や便秘、二日酔いにもなどに効果があり、韓国では二日酔いになると「ミナリ」のジュースを飲むそうですよ^^
「ミナリ」映画の内容は?
あらすじ
ある家族一家が韓国からアメリカ・カルフォルニア州へ、さらにアーカンソー州へと移住しここが一家の新天地、舞台となります。
新しい地で農園を開拓してひと旗あげようとする父親を筆頭に、様々な災難に見舞われながらもたくましく夢を追う家族の模様を映し出したストーリーとなっています。
両親が共働きで、この物語で重要な役どころを握っている息子が心臓に病気を抱えていることもあり、子供たちを家で見てもらうため韓国から一家の母方の祖母を呼ぶことになります。
一家のもとへはるばるやってきた祖母は、誰もがイメージするような”おばあちゃん”らしからぬ言動で、最初息子はとっつきにくく感じながらも、祖母と花札を興じたり、家から遠く離れた水辺で「ミナリ」を植えたりと、一緒に時間を過ごす中で少しずつ距離が縮まっていきます。
父親の農園事業も軌道にのりかけたある日、脳卒中になってしまった祖母が、家族の外出中に留守番をしていて、不自由な体で起こした火の不始末により、収穫した農作物に火がついてしまい納屋は火事に…。
全てを失い、またゼロからの再スタートとなるが、冒頭で祖母が息子と一緒に植えた「ミナリ」が豊かに生い茂っていて、この「ミナリ」」をよりどころにして家族一家は再び夢に向かって歩き出します。
感想と考察
『ミナリ』感想
家族が再起してゆくとても暖かい物語だった!
ラストブラックマンインサンフランシスコのように思えたけど、後半になるにつれ『WAVES』のようになっていって心が洗われた。
平坦で2時間という長尺だったけど飽きなかったし、凄くいい作品だった!
PLAN B、流石です👏 pic.twitter.com/RwcYTuaCRM— あすとろ (@a_stro_07) April 27, 2021
映画を見ている途中までは淡々と続く映画だなと感じていたのですが、終わってみると、慣れない土地で踏ん張って豊かに生きていこうとする家族の奮闘記のようで、どの夫婦や親子関係にも通じるような思い当たることがあるような点もいくつかあり、映画館で見てよかった~!とそんな感想をもてるような映画でした。
特に冒頭の、結婚当初からの約束でもある夢を実現するため、韓国から妻と子供たちを連れてきた父親と、その父親についていけなくなってしまった母親と意見のすれ違いでケンカする場面。
また、母親が息子の身体を心配する場面など、思わず感情移入したくなるどこにでもいる家族の風景が淡々と丁寧に描かれていました。
この息子というのが、この映画を撮った監督の幼少期のご自身を投影したそうです。
作品が1980年代のアメリカを舞台に設定したそうで、当時は韓国から毎年多くの韓国人移民がより良い暮らしを求めて、まさにアメリカンドリームをつかむためにやってきた時期だったようですね。
それにしても、祖母役のユンヨジョンさんの破天荒な役っぷりはハマり役と言えます!
淡々と続くストーリーのなかに、良いスパイスとしてインパクトのある演技をされています。
ユンヨジョンさんといえば、2021年4月に第93回アカデミー賞授賞式で助演女優賞を受賞したばかりで、いま韓国で一番アツい女優さんとも言えるのですが、最近は彼女の素のキャラクターが人気のカギとなっているバラエティ番組にも出演されていて、人気のあまりシリーズ化されていますよ。
「ミナリ」映画はミナリの意味とは?映画はどんな内容は?【まとめ】
ユン・ヨジョン、韓国で初!アカデミー賞で助演女優賞を受賞…映画「ミナリ」作品賞&監督賞は受賞ならず(総合)https://t.co/JuptxzD9Vu
— Kstyle (@Kstyle_news) April 26, 2021
- 「ミナリ」」の意味とは、日本のセリ(芹)のこと。たくましく育つセリと家族を重ね合わせた監督の意図が読み取れる。
- 「ミナリ」」映画の内容は、アメリカに移住した韓国人一家の、素朴ながらもたくましく生きる暮らしを写した物語。
以上、映画「ミナリ」」の内容に関する感想と考察でした。
この映画が地上波や動画配信サービスで放映開始されたら、また改めてゆっくり鑑賞したいなと思います^^